だって家族だもん♪ moka&non-diary

モカとのんとのトレーニングのあれこれ・・・を綴っています。

『犬に対する支配性とは?』

先週末チャーリードッグスクールのさいたま定例座学へ参加させていただきました。

今回のテーマは「支配性理論をぶち壊せ」。

私が学びはじめて、一番広めていきたいと思う部分でもあり…(^^;;

伝え方を悩みすぎて、なかなかまとまらない状態ですが、思いきって書いてみようと思います(^^;;

支配性理論とは、古くから言い伝えられるオオカミと犬の関係で、犬はオオカミの血を引いているため序列意識が強く、力の強いものがリーダーとなり、そのリーダーに逆らうものは力で制裁し、自分が下位だということを理解させなければ群れ(家族)の安定が保たれない、

犬はどんなに小さくてもオオカミだから、「唸る」「咬む」「吠える」「指示に従わない」という行動が出た場合は、家族である人間が力を示し(アルファロールや愛情遮断、リーダーウォークなど)人がリーダーとなって服従させることが大切。

というようなオオカミだけを基準として伝えられてきた理論ですが、

これ人間の家族にあてはめて、未だに信じて実行している人っているのだろうか?

又この古臭い支配性理論は、既に過去の話として理解している人がほとんどだとしても、

でも、人間なら誰もが持ち合わせているであろう「支配性」という部分についてはどう考えるべきか?

正直、犬と暮らして行動学を学ばなければ、自分の支配性という部分まで考えることはなかったと思います(^^;;

でも、ピュアな犬と向き合うからこそ、見直さなければいけないと思うようになりました。

↑この澄んだ瞳に映る姿は、恥じることない自分でありたいと思います♪

そもそも、犬のみならず全ての生物に応用できるといわれている心理学に「行動分析学」があります。

ただ、これだけを勉強していても見えてこないのが、犬とはどういう生物なのか=『犬の行動学(エソロジー)』という犬の習性みたいな部分。

例えば、犬は気になる対象物に近づきたい時、弧を描くように近づきながら、対犬には顔を背けたり、地面の匂いを嗅いだりして「敵意はないよ」というカーミングシグナルを示します。

このような犬の「行動学」を理解せずに、

・散歩では脚側で歩くべき

・アイコンタクトをとりながら歩くべき

・飼い主より先に食事をしてはいけない

・飼い主の前を歩いてはいけない などなど。

といったような方法は、犬の習性はお構いなしに、人間都合でコントロール(支配)していることに繋がります。

では、犬目線で犬同士では、どうなるかというと、

先ほどの例をとって言うと、犬の頭が上を向いた状態で、直線的に向かってくるという姿勢は「不躾」ということになります。

この辺りの違いが理解出来ていないと

人は知らぬ間に犬をコントロール(支配して)して、犬の問題行動と言われる部分をわざわざ人間が引き出してしまうことになりかねませんよね。

犬同士が穏やかに暮らせる犬目線での環境を飼い主が整えて、犬を満たしてあげることが、動物福祉に沿った飼育ということに繋がるのだと思います。

そもそも・・・

・犬は人間を支配しようだなんて思いません。

犬はコントロール(支配)しなくても、人間を模倣して穏やかに暮らしたいと願っている健気な動物です。

 (逆に言うと、模倣されて恥ずかしくない人間であるべきとも言えるでしょう)

・吠えや咬みという(一般的に)問題行動と言われるような行動でも、行動の前にある恐怖や不安は交感神経が優位になっている状態なので、副交感神経へ働きかけ(リラックスへ導き)、自律神経を整えてあげれば、叱りや罰を与えコントロールしなくても「吠えなくても(咬まなくても)大丈夫だよ」は犬に伝わります。

その為に、CDS(チャーリードッグスクール)では、日々古典的条件付けを駆使して、名前という犬にとっては何の価値もない音を、苦手となる強い刺激をも乗り越えられるくらいの良い音(ワクワク感が湧き上がる)に仕立てあげ『好子』を作ります。

更には、飼い主という存在そのものを『好子』にして、常に落ち着いた状態(リラックス)へ導けるようなトレーニングを重ねています。

叱りや罰を使って犬をコントロールしようとしなくても、犬にとって『好子』となったもので強い刺激を乗り越えることができるのです。

これらのことを考えると、基礎となる『行動学』と『行動分析学』をしっかり区別して考えることが大切だと思うのと同時に、私の中にも存在する支配性についても、

・まわりの視線ばかり気にしてはいないだろうか。

・人は人

・犬は犬…など、

自問自答する大変貴重な時間となりました。

遠路はるばるお越しくださいました、夏目先生、会場の手配をしてくださった幹事のカエデさん、のえママさん、そしてご一緒した皆さん♪

実り多い楽しい時間をありがとうございました。