『吠えたい感情をなだめる』
さて、お題の『吠えたい感情をなだめる』
私にどう説明できるでしょうか^^;
自分の勉強の為に、こちらへまとめてみたいと思います。
一般的に犬のトレーニングと言われる陽性強化はオペラント条件付が多く使われます。
オペラント条件付けとは=犬に行動をさせて正解にご褒美(オヤツ)です。
【正の強化】
・吠える → オヤツを見せてスルー → スルーできたらご褒美(オヤツ)
・吠える → お座り・マテ → スルーできたらご褒美(オヤツ)
これは、犬の吠えたいという感情に蓋をして、我慢させている状態とも言えます。
吠えたい行動を我慢させて、犬が通り過ぎるのを待つ。
では、その時の犬の精神状態は?
モジモジ~ムズムズしながらオヤツを貰えるのをひたすら待つというより辛抱する。
すると犬が通り過ぎ、やっと飼い主からオヤツが貰えた時には、
待たされたことで、イライラして興奮度が高まったり、ガッツガッツとオヤツを
齧る場合もあるでしょう。
落ち着けるどころか、攻撃的な行動(転移咬みなど)へと発展してしまうことも
あるかと思います。
犬の感情面を重視して考えるとこうなります。
そして、同じトレーニングでも、古典的条件付を駆使したトレニングというのは
条件反射を利用して犬の感情面を整えていきます。
(例:パブロフの犬 ⇒ ベルの音を聞くと反射的によだれが出る。ように)
その為には、前段階としてパブロフの犬の『ベル』に代わるような音や言葉を
作り上げる必要があります。
それには、無条件に嬉しいもの(オヤツ)を使って、名前(犬にとってはただの言葉)を
一緒に呈示して嬉しい言葉や音へと作り上げます。(この過程をチャージングといいます)
・無条件に嬉しい物(オヤツ)⇔ 名前(お利口さん・大丈夫 など)
・無条件に嬉しい物(オヤツ)⇔ 苦手なもの(対犬・自転車・人 など)
これを対呈示といい、対呈示して出来上がった、嬉しい言葉(名前など)のことを
『二次強化子』と言います。
名前が『二次強化子』になると、ワンコは名前を呼ばれただけで『嬉しい』という
感情が湧き上がります。
子供の頃~たまご焼きの香りを嗅ぐと、
嬉しい、美味しそ~、そして優しいお母さん、と連想しつつ~
ホンワカ~♪とした気持ちになれたように~♪
安心のお約束の一つ、お守りみたいなものでしょうか。
そして、最強の二次強化子は『飼い主』です。
これは時間がかかるかも知れないけれど、飼い主が二次強化子並みに
古典的条件付けされるように、CDSでは皆さんがコツコツと
日々トレーニングされています。
おやつが食べたい!という期待感よりも、
安心出来ると犬が自分で分かるようになると、自発的にママを見る(頼れるようになる)
のではないでしょうか。
だから、吠えたいときママを見たら『ストンと落ち着けた』
恐怖感で潰されそうなときママと居たら『安心できた』
これって素敵な関係だと思いませんか?
【正の弱化】一般的なトレーニングでは弱化子に罰を用いますが、CDSでは罰は一切使わずに、
罰に代わるものに二次強化子(究極は飼い主です)を使います。
こうして刺激(恐怖やイライラなど)を鈍感にさせてあげること
更には対呈示でその認知を書き換えることが、犬にも飼い主にも優しい
社会化のトレーニングだと思います。
叱らなくても、NOを伝えなくても、罰を使わなくても
ワンコの“吠えたい”という感情をなだめてあげることは出来るのです。
とはいえ、私もまだまだトレーニング中です(^^;;
ママが居たら『安心』って思ってもらえるように…
日々精進したいと思いまーす!
p(*^-^*)q がんばっ♪